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年が明けて二週間ほどが経った、土曜日の昼下がり。
今日は、神室の本家に行くことになっている。
本家には、付き合っていた頃に一度だけ伺ったことがある。
当時の私は緊張でいっぱいだったけれど、旺志さんとの交際を反対されるんじゃないかという予想に反し、彼の祖父母もご両親も温かく迎え入れてくれた。
ただ、今回はあのときとは違う。
仮に会ってもらえたとしても、反対されるだろう。そうじゃなくても、なぜまた旺志さんと一緒にいるのか……と思われてしまうに違いない。
それをわかっているから、彼と神室の本家に行くと決めたときからずっと不安で仕方がなかった。
「真白はなにも心配しなくていい。俺が全部話すから」
「でも……」
「大丈夫だ。きっと上手くいく。反対されたとしても、俺はもう二度と真白を手放す気はないから、真白は堂々と俺の隣にいてくれればいいんだ」
きっと、上手くいくはずがない。けれど、そんなことは最初から承知の上だ。
「うん。ありがとう」
だから、私は大きく頷き、旺志さんを信じて笑みを浮かべた。



