サマーフェスティバル当日。7月の日曜日、よく晴れていた。うだるように暑かった。朝都は生徒会長として朝早く学校に来た。サマーフェスティバルは10時から開始。
 朝都は準備中のブースや屋台を見回った。
 朝都は手芸部の部室を訪れた。
 ドアは開け放しだった。朝都がのぞくと、女の子たちが準備していた。その中にユキがいた。ユキが気づいた。
 「東条君」
 「大川さん」
 ユキ、朝都に近づく。汗をかいていて、白い肌が美しく光っていた。青春の香りがした。
 「ちょっと見に来た」
 と、朝都。
 「邪魔しちゃだめだから、もう行くよ」
 「うううん。準備、見てって」
 「え」
 「生徒会長に見てほしい」
 朝都は片手を後頭部にやった。
 「あ、ああ」
 朝都は中に入った。女の子たちがにっこり笑って、朝都を見た。
 「生徒会長、おはようございます」
 女の子たちが口々に言った。
 朝都は片手を後頭部にやった。
 「お、おはよう」
 女の子たちは汗をかいていて肌が美しかった。青春の香りがした。
 ユキが準備に戻った。
 朝都は女の子たちが準備しているのを見た。