中間テスト学年順位発表があった。廊下に学年順位が張り出されていた。朝都がいた。横には友達の結城(ゆうき)まことがいた。
 「すげえ、また朝都のやつトップだぜ」
 3年生たちが口々に言っていた。
 「朝都、やるな」
 と、まこと。まことはふわっとした青い髪で長髪。前髪を真ん中でわけていた。大きい切れ長の青い目をしていた。
 朝都は腕組みをしていた。
 そのとき、大川ユキが朝都の横に来た。朝都はユキを見た。
 「お、大川さん」
 「また東条君にやられちゃったあ」
 朝都は片手を後頭部にやった。
 「い、いやあ、大川さんだってすごいよ。いっつも接戦だし、家庭科なんかは大川さんのほうがずっとできるし」
 「家庭科だめなんだあ」
 「あ、あは」
 と、朝都は片手を後頭部にやった。まことは苦笑いした。