自分の身を守ろうと手で首元を隠した私の行動が、どうやら気に食わなかったらしい。
「手、邪魔。どけろ」
と、首から私の手を引き離した総長様。
真剣な顔でボールペンのクリップ部分に私の長すぎる前髪を通すと、ボールペンを私の左耳に引っ掛けた。
えっと……
そうでしかた、そうでしかた。
ボールペンって、邪魔な前髪を留めることもできるんですね。
便利な使い方もあるもんだぁ~
……なーんて、感心している場合じゃないでしょ、姫歌!
大問題、発生なんです!
私の視界が全開なんです!
今まで隠し続けていた、瞳もおでこも「皆さん、こんにちは」状態で。
瞳がまぶしさに慣れない。
総長様にも環くんにも、ジロジロ見られている。
恥ずかしすぎて、目なんか開けていられないよ。
モジモジしながら、立っていることしかできない私。
「うつむいてんな。俺を見ろ!」
総長様に斜め上から命令されたけれど、顔をあげる勇気はない。



