野いちご学園 逆ハーアイドル寮



私は部外者です。

だから二人と少しだけ距離を取り、この様子を静かに眺めていたのですが。

今がチャンスなのでは?と、ヒラメキに脳がピカン。



人前で幽霊のごとく存在感を消せる私の特技は、この日のために習得したんだ。

そのことに気づき。


ーーよし、この教室からこっそり抜け出そう!


私はカバンを胸に抱え、そーっとそーっと後ずさり。




していたはずなのに……



ひぃえぇぇぇ!



私のブレザー。

首の後ろ辺り。

眼光を鋭く光らす総長様に、掴まれてしまっているんですけど。



私は動揺を隠せなくて、カサカサカサ。

長い前髪と横髪を顔の前に集め、カサカサカサ。

ホラー現場並みに怖いこの状況をなるべく瞳に映さないようにするため、手を早く動かす。