野いちご学園 逆ハーアイドル寮



「ちょっと総長、俺からひーちゃんへのプレゼントなのに!」



こたつから飛び出た環は、ちょっと涙目。

さすがの俺でも、罪悪感がざわつきだす。



環、ごめんな。

だが、俺以外の男と姫歌がゼロ距離になるのは、許せないんだ。



俺が環に気を取られている隙に、今度は大人気モデルが動き出していた。



「さぁマイプリンセス。お手を」


こたつに入っている姫歌が、反応して伸ばした手。

とばりはギュッと掴むと、いきなり姫歌を立たせそのままクルリ。



まるでカップル社交ダンスのよう。

気品にあふれた(とばり)のエスコートで姫歌が一回転。



勢いがつきすぎて、帷の胸元に収まってしまった姫歌は


「ひゃっ! とっ…とばり君!」


帷の胸をギュッと押して逃げ出した。