大波の不安に押しつぶされそうな私。
冷や汗がタラー。
額から頬に伝ってきたから、さっと手の甲で拭う。
きつく目をつぶりながら、深く頭を下げた瞬間
――ワァァァァ!!
会場から、割れんばかりの拍手が沸き起こった。
私が真っ赤なサンタマントを羽織っているからかな?
持っているペンライトを赤く光らせ、大きく振ってくれる人たちが客席にたくさんいる。
あの席の人、泣いてくれてる。
あっちの人もだ。
ダメだ。
涙って伝染しちゃうのかも。
しゃべり終えてほっとしたら、涙があふれてきちゃった。
ステージの中央に立ったまま、涙を指で拭う私。
鳴りやまない拍手に喝を入れたのは、魔王が憑依したように悪っぽく笑う総長様で
「姫歌の涙見て惚れた奴、悪いけど諦めて。こいつの運命の王子候補は、俺たち4人だけだから」
私の涙を袖で隠すように、私の顔を肘でホールドしてきたんです。
ひゃっ、抱きしめられてる!



