「僕は君のことを、幼いころからずっと見てきたんだ。姫歌ちゃんならできるよ」
私の肩にポンと手を置いた直月くんが、「頑張って」と私にハンドマイクを渡してくれた。
いま私は、ステージの中央に立っている。
ステージと客席の照明が消え、スポットライトに照らされているのは私一人だけ。
客席が薄暗くても、お客さんたちの表情はうっすら見える。
会場のみんなから注目されて、私の心臓がバクバクと暴れ出してきたけれど。
大丈夫。
きっと大丈夫。
だって私の後ろには、私の可能性を信じてくれる4人の王子様が見守ってくれているから。
瞳を閉じ、ゆっくりと深呼吸をした私。
総長様、環くん、とばり君、直月くんの笑顔を順番に思い浮かべ
よし、やってみよう!
パッとまぶたを開けた。
手に握っているずっしりと重いハンドマイクに、震え声を吹きかける。



