野いちご学園 逆ハーアイドル寮


「僕たちがスポットライトが当たるステージに立っていて、最高の曲を作った張本人が暗い客席にいるなんて、僕は許せない」



直月(なつき)くんはステージの上で、腕を組みながら眉をひそめたけれど。



みんなは、スポットライトのキラキラが似合う人たちでしょ?



でも私は違うの。

教室の隅で存在感を消しながら生きてきた、コミュ障の陰キャなの。



「フフフ。直月先輩は、真面目なことしか言わないんだから。でも俺も直月先輩に同意だな。マイプリンセス、俺たちのそばにおいで」



ステージの上から、客席中央にいる私に向かって手を差し伸べないで。

……とばり君。



「あ~もう見てられない。俺、行ってくる!」



……えっ?




そっけない声をマイクに吹きかけ、ステージ横の階段を降り始めた(たまき)くん。



見かねた直月(なつき)くんが


「本番中だ。戻ってこい」


環くんの腕を掴もうとしたけれど



「まぁまぁ。すやすや王子の好きにさせてあげようよ」


とばり君が直月くんを抑え込んだ。