私の後頭部に、手を置いた環くん。
私の顔を自分の顔の横にグイっと引き寄せると、私の首筋に鼻を当てだした。
「俺が心地よく感じるのは、花園さんの匂いだよ。間違いない。制服もひざかけも、花園さんの首もとと同じ匂いがするもん」
「ほんと好き~ この匂い~」と言いながら、今度は私の頬に鼻をこすりつけてくる。
あああ、あのですね……
心臓が爆発しそうなんです……
環くんから逃げなくちゃ!!
命の危険を感じた私。
5歩ほど後ろに下がり、環くんから距離を取る。
このまま体の向きを変え、教室の出口まで走ろう!
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