『タマは、その辺の道端でくたばってろ』
『あ~! 風紀委員が風紀を乱す発言をした! 先生にチクっちゃおう』
『先生ならここにいるだろうが。オマエたちがゴチャゴチャうるさいせいで、大事なことを先生に頼み忘れるところだっただろうーが』
『総長が一番、ネチョネチョで暑苦しい愛を語ってたと思うけど』
『なんだと』
あーあ。
口げんかっぽいのが、始まってしまいました。
手が出ているわけじゃない。
ぶつけ合う文句の中に、お互いを信頼している気持ちが溶け込んでいるのがわかる。
男子高校生らしいワチャワチャ劇だと思って、先生は微笑んでおくことにします。



