他の二人も私の両横に並び、大柄な態度で腕を組んでいる。
一人が私の肩に腕を乗せて、ニヤリと笑顔を悪めかせた。
「ねぇ花園さん。本気でアイドルコンテストの紹介MCをやるつもり?」
「あっはい……頑張ってみようかと……」
「うわぁ~ ないわ~」
「えっ?」
「最近は長い前髪を編みこんでるけどさ、前までは陰キャな地縛霊やってたでしょ? 教室に闇を作ってたぼっちが、大勢の前でしゃべれるとは思えないんだけど」
それは、以前の私であって……
「ちゃんとできるように……私なりに……練習をしてて……」
「学園のマドンナの麗ちゃんを罵ったんだって? MCをやらせてって頭を下げた麗ちゃんに、ブスは引っ込んでろって顔をはたいたって聞いたけど」
……へ?
私が暴力をふるったデマが、流されてるってこと?



