環くんは寝ながら、手のひらで目を覆っているし。
寝にくそうに上半身をモゴモゴモゴ揺らしているし。
人と関わりたくない人種の私でも、お節介気質は持ち合わせていて
――寝ている環くんを、起こさないようにしなくちゃ!
そーっと教室の窓際まで進んで、窓にかかっているカーテンを全て閉めたのでした。
ふ~ 任務完了。
これで環くんは、熟睡できるんじゃないかな。
……あれ?
今度は別のことが心配になっちゃった。
光を通さない遮光カーテンのせいで、薄暗くなってしまった教室。
部屋の温度が下がっちゃったような……
環くん、寒くないかな?
やっぱりカーテンは開けた方がいい?
でも冬の夕日は鋭い角度で教室に入ってくるから、まぶしくて寝にくいだろうし。
開ける?
閉めたままでいい?
ひぃあぁ……決められないよ!



