嵐が過ぎ去り、キラキラな太陽が私の心を照らしているかのように心が弾んでいましたが……
私の早とちりでした。
去ってはいませんでした。
最強クラスの暴れ嵐はまだ、この教室に居座っていたんです。
なぜ私は存在感ギラギラな王子二人がこの教室にいることを、完全に忘れてしまっていたのでしょうか?
それだけクラスメイトに話しかけられたことが、嬉しかっんだと思うけど。
「姫歌。お弁当箱の中身がぐちゃぐちゃになってるだろうから、俺の弁当と交換してやる」
総長様のお優しい声を聴き、思い出したかのように声を上げたクラスメイト達。
「そういえば……」
「なんで朝都先輩が、姫歌ちゃんにお弁当を作ったの?」
「あーそれ、さっき俺も思った」
『真実を教えてよー』と言わんばかりのワクワクな目で、みんなが私を見てくるんです。



