直月君も私と同じく友達に心を開くのが苦手で。
家の縁側に座って、一緒に空を見上げていたよね?
何もしゃべらなくても居心地がよくて。
私がお話を始めると、最後まで真剣に聞いてくれて。
直月くんの隣にいること、私は大好きだったんだよ。
まだ小2だったし。
芽生えたのは、恋愛感情じゃなくて友情だったけど。
アイドルとは関係ない。
でも、ずっと直月くんに聞きたかったことがあるんだ。
声に出してみてもいいかな?
私は立ったまま、ギューッと拳を握りしめる。
「わっ、私……何か……しちゃったのかな?」
「えっ?」
「小2の時……」
急に避けられて。
学校で挨拶をしても、直月くんは不愛想に頷くだけ。
目すら合わせてもらえなくて……
「何かしちゃったんなら……直月くんに……ちゃんと……謝りたいなって……」
ずっと思っていて……



