「私は……曲を作る係で……」
『クリスマス×運命の恋』をテーマにしたメロディを、紡がなければいけなくて……
私はコミュ障で説明下手です。
これ以上言葉にしても、間違った情報が直月君の脳内にインプットされちゃう確率が大だよね?
こういうのが得意な人に、説明はお願いする方向にシフトチェンジをしよう。
総長様がはどうしても、直月君をアイドルに入れたいって言っていたし。
今の私にできることは……
「直月君も……一緒に……どうかな?」
「一緒にって?」
「寮に……住むの……」
直月君がアイドルとしてステージに立ったら、学園の女子達は悶絶しちゃうくらい大喜びだと思うよ。
私のオドオド声を聞いて、腕を組み眉間にしわを寄せた直月君。
不機嫌顔で空を見上げている。
懐かしいな。
小学校低学年の頃みたい。



