『はぁ……寝た? 俺と一緒ならいつもこれくらいで寝てるんだけど……』
暖と一緒のとき限定の安眠娘だからね。
でも、暖の声があるからいつもより眠気は誘われている。
ん~でも、もうちょっと。
あま~い言葉かけてくれないと、くみんちゃんは納得しないよ?
『けしかけたのは俺なのにな……』
少し間を置いて、また話が再開した。
暖が隣に寝てて、独り言を盗み聞きしてるみたいな感覚。
『頑張ってるくみんを見てると、なんか、すげー……寂しい』
えぇ、そうだったんだ……。
うとうと。
意識が揺らいできた。
『俺の方が、くみんと一緒に寝るの楽しみにしてたかもしんない……』
それは嘘。
わたしの方が暖のこと好きだもん。



