狼少女と、溺愛男子




「んっ、だめっ......る、るかく......」



言葉を発しようとしても、
その余裕すら与えてくれないようなもの。



きっ、キスなんて初めてで、
分からないのに、長くって。



流石に限界過ぎて........................



ちょっと力を込めながら、
琉架くんの胸元を両手で押すと。



「っ、ぷはっ.........」



やっと呼吸が出来たと同時、なんとか離してくれた琉架くんは。



「なに、聖里。息止めてたわけ?」



私を見るなり、
そう言って、クスッと笑っている様子。



それは、なんだかムカつくし。



それに虚しくて..................



「っ、私、琉架くんみたいに慣れてないもん」



そう言って、
琉架くんの胸元を一発グーで叩くと。