狼少女と、溺愛男子




「............んっ、」



逃げられない状況をモノにしたように。



半ば無理やり塞がれたくちびる。



今まで、いたずらされたことはあったけど。



絶対に〝くちびる〟には、
いたずらしてこなかったのに...............



「............ごめん、ムカついたら、
なんか.........、その、止めらんなかった」



私が、〝どうして?〟って聞く前に、
素直に謝ってきた琉架くん。



「.........っ、いいっ、別に嫌じゃなかったから」



〝琉架くんは悪くないよ?〟って顔で見れば。



「それって、聖里。俺のこと、
幼なじみじゃなくて、男として好きなの?」



なんと、ど直球。



恥ずかしそうな顔をせず、口にする琉架くん。