狼少女と、溺愛男子




──────グイッ!と、引っ張られて。



あっという間に、
背中に柔らかい感触が伝わったと同時。



「認めないなら認めないで結構」



上からそう言って、
勝ち誇ったような顔の琉架くんは。



「ただし、噂とか、
否定したいなら、聖里が言って回りなよ」



そう言ってニヤリと笑った。



ぅう、る、琉架くん絶対分かってる!!



友達がいない私に、
そんなことできないって。



分かってて、
お母さんたちに宣言したり。



噂に〝火に油〟を注ぐようなことしたんだ。



な、なんかっ、なんかさ...............っ!



「......っ、琉架くんってば最低!」



喉から出かかってた言葉を口にしたとき。