マオのキラキラ金色魔法の光が召喚の間に降り注ぎ、セーラはポカンと口を開けて思考力を低下させる。


セーラの間抜け顔にマオがクスクス笑っていると、いきなり空気が物申した。


「マオ様、私も聖女様にご挨拶をさせてください」

(あ、白ローブってことは召喚士?)


マオが光り輝きすぎて存在が消し飛んでいた白いローブを纏った若い女性の召喚士が口を開いた。


「後にして、ビンビン」

(アイビンじゃない?)


召喚士はマオの命令に口を噤んだ。


年若い召喚士をスルーしたマオは、セーラの膝裏に手を入れてひょいと姫抱きにする。セーラは浮遊感に驚いて思わずマオの首に手をかけた。


「ちょ、ちょっとマオ何するの?歩けるよ?!」

「怖いくらい軽い……もはや怖い」