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マオは、セーラの平凡な人生において、唯一全身全霊の情熱を傾けた存在だと断言できる。


マオはセーラの生きる意味だ。


マオと過ごした5年間は無味なセーラの人生の輝きだった。



一生この思い出を舐めて生きていける。

そう思っていたのに。

再び異世界に召喚されたようで。



ここはまさかの100年後、そして目の前で麗しく微笑む金色猫毛の美男子がマオだという。



「今ではもう僕のことを魔王扱いする人なんて誰もいないんだよ。だから安心して、僕に愛されてね、セーラ」