セーラの膝の上に座ったマオが、セーラの方を向いて右手の小指を突き立てた。セーラはその指に誘われて、小指を絡める。 「ゆびきりげんまん♪」 セーラが教えたお約束の歌をマオが歌い出す。にこにこと金色の瞳がマオの魔法の光に煌いていた。マオはもう大丈夫。 「僕は生涯絶対、人を傷つけたりしません!指切った!」 「素敵な約束……ありがとう、マオ。すっごく嬉しい」 マオから素晴らしい約束のプレゼントをもらって、 聖女は、役割を終えてしまった。