小さな彼氏なんて呼ばれる、自分が育てている子から言われたいナンバーワンな台詞をもらってしまった。セーラはマオの金色猫毛をくしゃくしゃ撫でて微笑んだ。
「マオが大きくなって、もし、私と結婚したかったら、しようね!」
セーラに背中側から抱っこされたマオは、セーラの腕を抱き寄せてにこにこ笑った。あの豚スライス一歩手前事件以来、マオのことを魔王だと揶揄する人はいなくなった。
マオが自ら悪事を働くことはないと、皆がきちんとマオ自身を見てくれるようになったのだ。
マオが学校生活という人間社会に馴染み、マオを心から信頼し見守ってくれる召喚士のアイビンがいる。
もうきっと、
魔王の脅威なんてものはいない。
セーラは、確信した。
「セーラ、もう一個プレゼントさせて」
「まだあるの?すごい太っ腹!何?」
「約束を、贈りたいんだ」



