マオの言葉に会場内が釘付けになる。
「セーラを危険にさらすなんて、
僕なんか生まれたのが間違いだったんだ……!」
会場の老若男女問わない貴族たちを、マオは金色の瞳とその美貌といたいけな愛で魅了していく。
「僕なんかいない方が、みんな、魔王がいなくて良かったって思うんでしょ!」
美しい金色の瞳からぼろぼろと大きな涙粒が零れる。セーラのドレスに涙のシミがいくつもできた。
「僕なんていなければよかったんだ!
僕を殺してセーラ!」
とめどなく涙を零して、マオはセーラの手に縋りついて泣きじゃくった。
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