聖女と魔王の結婚式のために、召喚の間に招かれたのは、国王と召喚士ビンビンと義息子のデュオだけだ。
国王は立会人として、召喚の間の隅に置いた椅子の一つに座って頂いている。彼がいるから、正式な場として認められる。
セーラの手に引かれて、マオは召喚の間の真ん中で待っていたビンビンの前に連れていかれた。
マオはセーラしか見ていなくて、今にも泣き出しそうなほどに蕩けた顔でまた眉をハの字にしていた。
「では、魔王公爵のマオ様と、聖女セーラ様の婚姻の儀を行います」
結婚式を取り仕切るビンビンが杖を振るうと、マオの服がきちんとした公爵の正装に変わる。
魔法をかけられた一瞬でも、マオがセーラから目を離すことがなかった。セーラはマオの金色の視線にずっと貫かれ続けていた。
「マオ様から誓いの言葉を」
「死するその瞬間まで、死んでもずっと、生まれ変わってもまたセーラだけを愛し続けると誓います」
(颯爽と語られる誓いが重過ぎますね)



