再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─



今日も豪雨が降りしきり洪水に包まれた王城内で、マオが会議に出かけようと部屋を出た。部屋のドアの前にデュオが待ち構えていた。


「マオ様、今日の予定は変更になりました」

「何かあった?」

「聖女様がお呼びです。他の予定は全て私の方で調整させて頂きました」

「セーラが?それは急いで行かないとね」


マオがにこっと自然と笑い、デュオについて王城の廊下を歩いていく。

マオの働き過ぎる頭の中でセーラがマオを呼び出す理由をいくつもピックアップする。


きっと疲れているのだから休めと言ってくれるのだろうなと思うと思わず口角が上がった。


しっかり甘えてあの優しい膝で昼寝できたら最高だなと想像していると、デュオの足が向く先に予想がつかなくなった。


「セーラの部屋じゃないの?」

「聖女様は召喚の間でお待ちです」

「召喚の間?」