再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─



セーラの左手の薬指に金色の薔薇のモチーフがついた指輪がはまり、一粒の涙を零れた。マオはセーラの手を取って、セーラの涙を拭くために立ち上がる。


「セーラ、愛なんて言葉では追いつかないほど愛してる」


蕩けるように優しい眼差しで見つめるマオが、セーラの濡れた柔い頬を男の太い指一本で上に下に柔く撫でる。


「私も、愛してるわ、マオ」


潤んだ黒い瞳がマオを見上げて、セーラが切実なる甘い声を丁寧に紡ぐ。


「私の純潔を、マオにもらって欲しい」


落雷が頭に当たったかとのような衝撃に、マオは頭がふらついた。プロポーズを了承してもらって、抱いて欲しいとセーラ自ら請われたのだ。


聖女の純潔を奪うことに、もう障害はなかった。