再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─


「まさか!ビンビンちゃんったら、私がアイビンを懐かしんでるって思ったから探しに来てくれた?ビンビンちゃん優しいー!」

(全然違いますけど)


ペッタペタの胸をビンビンに押し付けて抱き締めて、セーラはふわふわにこにこ笑った。

ふわふわ果実を実らせた胸のビンビンからすると貧相な胸だが、聖女の温かさを享受した。


(聖女様は、裏も表もない方です)


もしやセーラもマオの手先なのでは、と一瞬だけ疑ったビンビンであった。だが、セーラには毒気を抜かれる。まるで邪気がないのだこの人は。


(もし聖女様がマオ様の手先なら、自分が育てたなんて重要な情報を漏らすはずがない)


セーラの情報ダダ漏れ具合がセーラの潔白を示したが、セーラは何も考えていないだけだった。