再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─


二人でクスクス笑いあって世界を作り上げる聖女と魔王だが、召喚士は待ちぼうけだ。ビンビンが一人で実家に帰りたいの意志は完璧にスルーされていた。


「明言されていませんが、私の帰郷に、聖女様を連れて行けってことですね」

「君は賢くて助かるよ」


一つため息をついたビンビンは、聖女を連れて帰郷した。



ビンビンの実家は王都から馬車で一日もかからない場所で、過去には程よく栄えた町だった。だが、すでに石化魔王による被害を受けており、無人となっている。

実家の屋敷は、たまに帰り魔法で掃除などをしているために、それほど寂れてはいなかった。