再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─



全てを内に秘めて無表情で乗り切るデュオに比べて、義父は裏では癇癪を爆発させる術を持っていて逆に羨ましくなる。

性欲による癇癪を豚ぬいにぶつけ切ったマオにデュオが丁寧に頭を下げて、やっと報告を始める。


「私の可愛い召喚士が、マオ様の正体に気づいてしまったようです」


豚を殴り終え、普段の落ち着いて微笑を称えるマオが帰って来た。ふっと笑って執務机の前で大仰に足を組む。


「ビンビンは賢い子だからね。遅かれ早かれ仕方ないよ」


今めちゃくちゃできる男ムーブで、キラキラかっこよく座っている魔公爵であるが、さっきまで豚を殴り狂っていたのをデュオは忘れない。どの面下げてそこでそんな偉そうに座っているのか聞いてみたいものである。


「ビンビン様は優秀でいらっしゃいます」

「はい、惚気ごちそうさま」