魔王は大地の悪意を吸って生まれてくると、この国では生まれてすぐに教えられる。魔王は悪であると思考回路の根元に刷り込まれているのだ。
「表では魔公爵として信頼を築きつつ、裏では人を石にし続けてきた。もしそんなこをと続けてきたとしたら、極悪ですよ」
まっすぐに正義を語る美しい彼女の瞳に、デュオは思わず魅入られる。
ビンビンだけに見せるうっとりした笑顔が零れた。
「証拠が必要ですね」
「探そうと思います。デュオ様も、協力してくださいますか?」
「もちろん、愛する貴女の望みなら尽くしましょう」
ビンビンの手を取って忠誠のキスをするデュオは、気高い召喚士の彼女を愛しながらも腹の中で微笑んだ。
(私の気高い召喚士はやはり、気づいてしまいましたね。
マオ様にご報告を)
義息子デュオは、石化魔王の右腕だ。



