デュオが呆気に取られて冷静で能面の彼らしからぬ、間抜けな声を出した。その声聞いたことない可愛いな、なんてビンビンは心の片隅で思いつつ、デュオの腕に正面から腰を抱かれたままビンビンは顔を上げた。
先日セーラから聞いた話と不審なマオの動きについて報告し、ビンビンは簡潔に推論を話した。
「聖女様のお話から、マオ様には世界に脅威を振り撒く動機があります」
「聖女様に会いたかった、という動機ですね」
ビンビンを部屋の隅のソファに座らせて、デュオも隣に深く腰かけた。
デュオは公爵の義息子として迎え入れられ、公爵秘書の肩書を持つ優秀な人物だ。賢い二人の会話は理解が早い。
「帰ってきて確認したら、マオ様が外出された夜。また村が一つ石化されていました。
動機に、大きすぎる魔力を使いこなす力量、暗躍するための権力も揃っています。
そして言いたくはありませんが」
隣に座るデュオをビンビンの黄緑色の煌く瞳が貫いた。
「彼は生まれながらの魔王です」



