再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─



もう営業してはいないが、マオの魔法で金ピカに復活した部屋で今日は宿泊することになった。

質素でシンプルな木の香りがする清潔な部屋で、ベッドが二つ並んでいる。一つのベッドにセーラが座ると、その前にマオが跪いた。


「セーラ、僕のミスで雨で濡らしてしまってごめんね」

「大丈夫だけど、私の方こそ仕事の邪魔してごめん」

「いや、そのセーラにかっこいいって言ってもらって……嬉しかった」


マオがテレテレと頬を赤く染めて、セーラを見上げてふにゃふにゃの顔で笑うとセーラの胸が疼いた。


(かっこいいの一言で、マオはこんなに喜んでくれちゃうの?それって、なんかすごい優越感……)