良い時も、悪い時も、ずっと一緒にいる。それが子育てだ。 「ギャアアアア!!」 「マオの泣きっぷりは私が知る中で一番ですよ。さすが聖女様がお育ての魔王です」 「褒めた?褒めたよね、マオって可愛いから!」 さあ今からお散歩でも行きましょうかと、聖女屋敷の裏にある花畑に繰り出したばかりだ。 マオは喜ぶどころか、花畑に背中をごろごろ寝っ転がって癇癪を起している。 魔王育て歴1年のセーラはこの癇癪姿さえ可愛いと思えるほどの度量を身に着けていた。 秘技、慣れだ。