再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─


「抱っこした方が喜んでくれるならもちろんするけど……あれはセーラの自由を勝手に奪って、僕の不安を押し付けてただけだから。もうやめるよ」


眉をハの字にして、ずっと抱っこして持ち運びたいセーラの自由を確保したマオはきちんと抑制が効いていた。マオは昨夜言ったように、やり直すことにしたのだ。


「僕が押し付けたいことじゃなくて、セーラが喜んでくれることをしたいから」


セーラは黒目をぱちくりさせて、またマオがセーラのためにと行動してくれたことに頬が緩んだ。


「私のこといっぱい考えてくれて、ありがとう、マオ。マオはとってもいい子ね」

「ありがとう、セーラ。手を繋ぐのはいい?これは、僕がしたいことかな?」

「私も、マオと手を繋ぎたいよ?」

「良かった!」