再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─


セーラが口をとんがらせてしゅんとするので、マオは拳を握り締めてガッツポーズで全部許した。


(僕のカッコいいところみたいって!!ハァー可愛いー可愛いしかない僕の聖女可愛いーずっと僕のことだけ見ててー!!)


マオは今すぐ抱き締めたいセーラの手を取って、作業員たちのところへと連れて行こうと優しくセーラを誘導し始めた。


「あれ?お姫様抱っこ移動、もうしないの?」


再び召喚されてから、外での移動は全てお姫様抱っこだった。セーラが一人で歩くのを全拒否のマオだ。


だが、今は手を引くだけで歩かせてくれている。どういう心境の変化なのだろうか。