マオは壊してしまいそうな肋骨に両手を添えてセーラを軽々と持ち上げて、マオの腰を跨がせて座らせる。
あまりに密着した距離にひょいと移されて、セーラは目のやり場に困った。
ブラ一枚の上半身で、マオの腰を跨いで座るセーラは自分が痴女みたいな気分だ。
「セーラがいなくなってから、毎晩ずっとセーラの夢を見続けてきたよ」
「どんな夢なの?」
「セーラは僕より大きくて、僕を膝枕して笑ってくれる」
「ふふっ、そうね。ずっとそうだった。マオは私より小さかった」
小さなマオを膝枕した温かい日々を思い出して、セーラの口端が緩む。でも、今ではマオの腰に跨るセーラの方がずっと小さくて華奢なのだ。
「夢の中のセーラと、今ここにいるセーラは全然違う。現実のセーラは小さくて、細くて、手折ってしまいそうなくらい、か弱い」



