再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─


「今度はセーラの部屋が埋まってしまうから、もらわなくていいいよ?」

「可愛い私のマオが、私に向けて書いてくれた大事なものだから。

100年分、全部欲しい!」


セーラが当然!と明るくマオに笑いかけると、マオの眉間に深い皺が入ってしまった。


「あんまり煽らないでセーラ」


劇的に歪んだ苦し気なマオの表情を見て、セーラの胸が痛んだ。


次の瞬間、セーラの視界が反転して、ベッドに背中が吸い寄せられた。


セーラの腹の上にマオが跨って、顔の両側に男らしい骨ばった掌がついた。真上からマオに見下ろされて、セーラはこの部屋に連れ込まれた目的をやっと思い出した。


「もちろん手紙は全部あげる。でも、100年分、僕の想い全部受け取ってくれるなら、

まずはこの純潔をちょうだい?」