再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─


金色猫毛がふわふわに乾いたマオは、腰をかがめてセーラを覗き込んでいた。綺麗過ぎる金色の瞳にドキッとする。

マオがセーラの耳元に近づいて、男の低い声を響かせた。


「今夜、良い?」


セーラの耳がカッと熱を帯びた。純潔を捧げると約束したのだ。今夜、その約束を果たそうと誘われて、これから始まる全てが一瞬で頭を巡ってしまった。



セーラが赤くなるのを見逃さないマオは、ふにゃふにゃに顔を蕩けさせてセーラを姫抱っこする。


腕の中でセーラが身を固くして、両手で鼻から下を覆ってみても潤んだ瞳は隠せなかった。


「マオ……その、あの」

「大丈夫、優しくするから」