『言ってなかったけどね、杏子がひなを身ごもってから、ずっと一日参りをしていたんだよ』
『おばあちゃん……』
祖母は私の相手が鷹也だということは知らなかったらしい。
それは私が一夜限りの相手だと言い張ったからだ。
それでも、幸せにはいろいろな形がある。
再婚して幸せになっている父のように、いつかシングルマザーの孫にも幸せが訪れるようにと、お参りしてくれていたそうだ。
一枝さんも、私がシングルマザーということは知っていた。
しかし天上に召された一枝さんは衝撃的な話を知る。
私の相手は孫の鷹也なんだと。
しかも二人は学生時代付き合っていたのだと。
ひなが生まれたことを知らない鷹也は今でも私を思い続けているのだと。
光蔵さんからこのことを聞いた一枝さんは、なんとか祖母にこのことを伝えたいと言った。
しかし、光蔵さんにもそれはできないこと。
天上で知ったことを、生きている人間に伝えてはいけないのだ。
悶々と過ごしていたという光蔵さんと一枝さん。
ついに祖母が天上に召される日がやってきたのだ。
それを知った光蔵さんはこれがラストチャンスと天上から降りてきたのだという。
『明日死ぬ予定だったとはいえ、こっちはまだ生きている身だった。夢に出てきた一枝ちゃん同様、光蔵さんは私に杏子と鷹也くんのことを伝えられないでいた』
祖母は話していても、核心に触れない光蔵さんを不思議に思ったらしい。
この人は一体何を伝えたいのだろうかと。
そこで光蔵さんが目を付けたのが祖母の手にあるどんぐり飴だった。
『どんぐり飴が入った小瓶に、光蔵さんが手をかざしたんだ。すると二つの小瓶がふわっと光った』
『……!』
『言葉で伝えられないから、どんぐり飴に加護を授けたんだ』
それがあのどんぐり飴!
『まーさか、入れ替わりなんていたずらをしでかすとは思わなかったよ』
『アハハハ……』
『でも、光蔵さんの思惑通りに事は運んだ。杏子たちは入れ替わってお互いの現在を知って、前に進むことができた』
『うん……。光蔵さんのおかげだね』
そっか……。
そういうことだったんだ。
『おばあちゃん……』
祖母は私の相手が鷹也だということは知らなかったらしい。
それは私が一夜限りの相手だと言い張ったからだ。
それでも、幸せにはいろいろな形がある。
再婚して幸せになっている父のように、いつかシングルマザーの孫にも幸せが訪れるようにと、お参りしてくれていたそうだ。
一枝さんも、私がシングルマザーということは知っていた。
しかし天上に召された一枝さんは衝撃的な話を知る。
私の相手は孫の鷹也なんだと。
しかも二人は学生時代付き合っていたのだと。
ひなが生まれたことを知らない鷹也は今でも私を思い続けているのだと。
光蔵さんからこのことを聞いた一枝さんは、なんとか祖母にこのことを伝えたいと言った。
しかし、光蔵さんにもそれはできないこと。
天上で知ったことを、生きている人間に伝えてはいけないのだ。
悶々と過ごしていたという光蔵さんと一枝さん。
ついに祖母が天上に召される日がやってきたのだ。
それを知った光蔵さんはこれがラストチャンスと天上から降りてきたのだという。
『明日死ぬ予定だったとはいえ、こっちはまだ生きている身だった。夢に出てきた一枝ちゃん同様、光蔵さんは私に杏子と鷹也くんのことを伝えられないでいた』
祖母は話していても、核心に触れない光蔵さんを不思議に思ったらしい。
この人は一体何を伝えたいのだろうかと。
そこで光蔵さんが目を付けたのが祖母の手にあるどんぐり飴だった。
『どんぐり飴が入った小瓶に、光蔵さんが手をかざしたんだ。すると二つの小瓶がふわっと光った』
『……!』
『言葉で伝えられないから、どんぐり飴に加護を授けたんだ』
それがあのどんぐり飴!
『まーさか、入れ替わりなんていたずらをしでかすとは思わなかったよ』
『アハハハ……』
『でも、光蔵さんの思惑通りに事は運んだ。杏子たちは入れ替わってお互いの現在を知って、前に進むことができた』
『うん……。光蔵さんのおかげだね』
そっか……。
そういうことだったんだ。



