二度目の入れ替わりから1週間が経った。

 あれは現実に起こったことなのだろうかと今でも半信半疑のままだ。

 何度も言うがここは現実世界なのだ。入れ替わりとか、ファンタジーでしか有り得ないことなんだから!

 でも、時間が経つにつれて、頭の中が少しずつ整理出来てきたのは確かだ。

 まず1つ目。
 鷹也がアメリカから帰ってきたということ。逆に言えば今まで日本にいなかったということ。

 2つ目。
 鷹也が独りだという可能性が高いこと。現在結婚している可能性はない。親が見合いをセッティングしたのだから。

 3つ目。
 光希さんの名前が全く出てこなかったこと。二人が許嫁だったなら29歳にもなって結婚していないのはおかしい。たとえアメリカに行っていたとしても、お見合いの前に名前が挙がるはずだ。
 やっぱりあの人、勝手に自分のこと許嫁だと言ってたんだわ。

 4つ目。
 私の目が腫れていたこと。
 あの時、入れ替わった鷹也は泣いたはず。
 それはどうして?

 色々と気になることが多くて、考えれば考えるほど、混乱する。
 この頭の中の混乱を解く方法は1つしか浮かばない。
 でも、それは最終手段だ。