「真人君、ありがとう。
美樹も私も今日のバイト楽しみにしてたんだ」
「え、そうなの?」
「う……うん」
美樹の顔を覗き込んだ真人君に、美樹は恥ずかしそうに頷いた。
「あ、そうだ。俺の友達紹介するね。
今回のバイトを一緒にやる山下翼」
「よろしくね。
優ちゃんと美樹ちゃんて呼んでいい?」
真人君に紹介された翼君は、私たちに爽やかに挨拶した。
そんな翼君に、私は大きく頷いた。
呼んで!!
私のことはどうとでも呼んで下さい!
かっこいいな~。
翼君ていうんだ。
名前と顔がピッタリ。
翼君に微笑みかけられるたび、私は翼君に見惚れてしまっていた。
美樹の恋を応援するのはもちろんだけど、
きっとこれから素敵な時間が始まる。
そんな予感がした。

