クリスマスなんて大嫌い! ~黒鼻のトナカイ~



「こんにちは」


あ…… 王子様が何か言った。



だけど私は放心状態。

動くことも声を出すことも忘れていた。




「あ‥‥こんにちは!!」


慌てて声を出した私に、王子様がくすっと笑いもう一度微笑んだ。



きゃ~~、どうしよう!!

王子様が私を見てる!!

私に笑いかけてる~!!




真っ赤になった顔の私の隣で、真人君に声をかけられた美樹も私と同じように顔を赤くしていた。



「美樹ちゃん、急な誘いになってごめんね」

「ううん、どうせ暇だったから。ねっ、優」

「えっ? ……ああ、うん」



美樹に声をかけられ我に返った。


そうだ、私の目的は美樹の恋!!