唯一の血である私はご主人様から今日も愛を囁かれています

「お前は俺の唯一なんだ。雪璃(せつ)が嫌だって言っても、俺はお前を離すつもりはないから」


「私だって……」


「ん?」


しまった。おちょくられているの、忘れてた。


吸血しながらも雷雨(らいう)様は、度々私で遊ぶのだ。


「そのあとの言葉は?」


「雷雨様にいつでも銃を撃ちたいと思ってるし、常に雷雨様の背後を狙っているわよ!」


「それが本当だとしたら気を付けないとな」


「嘘に聞こえるわけ?」


素直になれない私は、好きな人にはいつもこう。


虚勢を張って、自分でいうのもなんだけど、ツンデレというものなのだろうか。


「雪璃に俺は殺せない。そうだろ?」


「そ、そうだと言ったら?」


「俺の前で素直になれないところも含めて、俺は雪璃のことが好きだ」


「なっ……」


主人ながらに、この男は……!


穴があったら入りたい。けど、雷雨様によって拘束されて隠すことはできない。