唯一の血である私はご主人様から今日も愛を囁かれています

「雪璃は俺の唯一なんだから。契約だってしたのに、俺がお前を裏切るわけないだろ?」


「そんなの、わかってるわ」


唯一の血。
それはヴァンパイアにとって運命の人を意味する。


唯一の血の味は甘く、とろけるような味らしい。本能のままに相手を求めてしまう。


「メイド服ってエロいよな」


「飽きないの?」


「飽きるわけないだろ。雪璃のメイド服を見て、毎日脱がせたいと思ってる」


「変態」


「主人に向かって、その態度はなんだ?いうことを聞かないメイドには、お仕置きが必要だな」


「ちょ……」


「主人命令だ。逃げるなよ、雪璃」


「っ」


逃げられない……。

心はもうとっくに雷雨様のモノだから。


それに物理的にも逃げられないようにされてる。


両手を上にあげられて拘束された。雷雨様の片手でいとも簡単に。雷雨様は空いているもう一つの手で私のメイド服のボタンを器用に外していく。


「まだ心の準備が……」


「待てない」


「んっ……」


私の言うことは聞いてくれない。


ーーーガブッ。


私の首筋に雷雨様の牙が刺さった。


毎日の日課とはいえ、慣れない。

最初は痛いけれど、でも途中から気持ち良くなって、頭の中がクラクラして。なにも考えられなくなって。