唯一の血である私はご主人様から今日も愛を囁かれています

「そこをどけ!」


「ちょ、なんなの!?」


「相手は一人だ!」


「弥生様の敵は我々の敵だー!」


「お前らが俺に勝てると思ってるのか?」


「ヒッ!こいつ、目の色が……!」


「化け物だ!!」


「誰が化け物だよ」


俺は神宮家の玄関から強行突破した。もちろん、俺を倒そうとする敵は多くいた。おそらく、神宮が俺のことを話したんだろう。


つーか、俺も退けとか言ってるしな。その時点で厄介な野郎が家を荒らしに来たと思ってるだろう。


それよりも雪璃はどこだ?


俺はいつの間にか赤い瞳になっていた。ヴァンパイアの力を使うと自然と赤い目になるのだ。


雪璃には今までで見せなかった能力。

俺は炎の力を使い、相手を蹴散らしていった。


ただ、神宮以外を傷付けるつもりはない。だから脅しになる程度の炎で相手を気絶させていった。


こんな醜い力、雪璃には見せたくない。出来れば今後も見てほしくない。
雪璃には綺麗なものだけを見てほしい。


俺のワガママを聞いてくれるだろうか。きっとそれももう無理だ。神宮に誘拐された時点で雪璃は見たくもない世界を見たのだから。


雪璃は強いから決して泣かないだろう。

それに俺が助けに来ないと思ってる。


突き放したつもりでも俺はそんな言葉に惑わされない。雪璃は俺を裏切らない。


俺がお前を愛しているように雪璃も俺のことが好きだから。帰ったらいっぱい甘やかしてやらないと、な。


待ってろよ、雪璃。今すぐお前を助けに行くから。