唯一の血である私はご主人様から今日も愛を囁かれています

雪璃(せつ)が傷付くと思って、あえて話さなかったんだ。
だけど、隠すことで雪璃が悲しむなら俺は嘘をつきたくない」


「私だって、聞く覚悟はできてる」


「血が足りなかったから補給しに行ってた」


「そう」


「嫌じゃないのか?」


「そうじゃないかな?って察してたから」


「……そうか」


勘が当たらなければ良かった。そうすれば、どんなによかっただろう。でも、どのみち雷雨様の口から聞くなら、どっちにしろ傷付くのは変わらない。


「雪璃」


雷雨(らいう)様?っ……」


優しい声で名前を呼ぶ雷雨様。私は振り返ろうとしたけれど、後ろから抱きしめられた。


数日間にデートしたことをふと思い出した。あの日は私だけを見てくれた。


雷雨様、どこにも行かないで。

他の子の血を吸わないで。私だけを見て。


少しくらい強欲になってもバチは当たらないって言うなら、私がワガママを言っても許されるのかな?