唯一の血である私はご主人様から今日も愛を囁かれています

「俺のこと最低だとか思っただろ」


「違うの?」


「全然違う。お前の前だからあえて話したんだ」


「私の前、だから?」


「そうだ。これは怖いのとドキドキ、どっちだと思う?」


「私、別に怖くなんか……きゃっ!?」


一瞬、風が強くなって、観覧車が揺れた。


雪璃(せつ)、大丈夫だ。俺が後ろから抱きしめてるから」


「……でも」


「お前は自分の心配をしてろ」


「それってどういう……んんっ」


吸血が再開された。噛んだ場所から血が流れる。


私、今どんな顔をしてるの?

って、ガラス張りのせいで私のカオが見えっ……。


「ほら、目の前にうつるのがお前だぞ。今、どんなことを考えてるんだ?」


「なにも考えてなっ……雷雨(らいう)様、そこは、ダ、メ」


後ろから胸を触られた。場所が外だからっていうのもあって、けして脱がせたりはしない。

けれど、逆に服の上からのほうが感じる気がする。


こんな姿をガラスで見るとか、やだよ。
恥ずかしすぎる……。