唯一の血である私はご主人様から今日も愛を囁かれています

「ご機嫌ナナメのわりにハンバーグは食べてるじゃねえか」


「う、うるさい」


「気に入ったなら良かった。でも、カロリー暴力のハンバーグ食ってたら太るかもしれないぞ」


「そういう一言が余計なのよ。バカ雷雨!」


気にしてるのに。太ってはないけど、胸じゃなくて下半身にお肉がつきはじめてるの、コンプレックスなんだから。


「主人を呼び捨てとかひどくね?」


「今は主人もメイドも関係ない。一人の女の子として見てるって言ったのはどこの誰?」


「俺だけど。雪璃は太っても可愛いと思うぞ」


「それ、デリカシーない発言だから他の子には絶対言わないほうがいい。私だから怒らずに済んだものの……」


「見るからに怒ってんじゃん。
足、足踏んでるぞ。雪璃!」


「もう、知らないっ」


私はそっぽを向きながらハンバーグを食べた。


今のはあきらかにセクハラだし、デリカシーない。


雷雨様ってカッコいいときもあるけど、時々、乙女心を傷つける言葉を言うときがある。

本人にはその自覚はないけど、さすがに「太ってもかわいいぞ」発言は複雑なのよ。


「雪璃も食い終わったし、そろそろ行くか」


「どこに?」


「雪璃が好きなとこ」


「私、まだ怒ってるのよ?」


「だから雪璃がもっと笑顔になれるところに連れて行くんだろ?」


「もう……」


これじゃあ、どっちが主人かわからない。私が怒ると機嫌を治そうといつも頑張ってて。


そんな雷雨様も好きなんだけど、これって雷雨様を困らせてる?

しかも、スマートにカードでごちそうしてくれるし。どこまで完璧なのよ。